ベリートの使い方

とりおたです。
ベリートレンズで撮った写真、自己満足と思っておそるおそる載せていましたが、幸いにもご好評いただいて、とてもやる気がアップしております。


どんなふうにやってこのホワホワの写真ができるのかを、よく考えたら公開していなかったと思うので、今回はやり方を書いてみたいと思います。





wollensak verito




ベリートにはいろんな焦点距離のものがあります。さきほどebayのほうをのぞいていたら、18インチというのまであるみたいです。この8と4分の3インチは、比較的よく見かける玉だと思います。ミリに直すと210ミリくらいだったでしょうか。


作られた時期も長かったのでこのようにシャッターのないレンズもあれば、シャッターに組み込まれたもの、コーティングがあるものなど相当いろいろだそうで、描写もまた相当異なるのだそうです。


それはいいとして、この状態ではどうにもなりません。いろんな使い方が考えられるのですが、まずは大判カメラにくっつけようではないかと。自分で加工する技術はないので、とりあえず部品集めです。


まず、このレンズをボードに固定するための「座金」なるものを探しました。必死で探したら、相模原のムサシさんで奇跡的に見つかりました。しかし、座金のサイズがでかく、リンホフボードからはみ出てしまいます。そこで


トヨカメラサービス

さんで、座金を加工してリンホフボードに固定していただきました。トヨカメラサービスさん、その節はお世話になりました。






wollensak verito




くっついたら、大判カメラを用意して、前枠にはめます。なんでもよいと思いますが、ベリートは比較的重いレンズですので、木製のカメラより金属のものがよいのではと思います。木製には木製のよさがありますが、木製の良さは、軽いレンズをつけたときに生かされるのではないかと。


いつも使っているリンホフではなく、ジナーの方につけてみました。





wollensak verito




そして、本来であれば、後ろの部分には4×5インチの大きなフィルムを入れて、大判での撮影と行きたいところですが、このレンズは100年前のもので、シャッターがありません。これのためにシャッターを用意するとなると、さらに大掛かりにコストがかかってきてしまいます。一番お手軽なのは、バックの部分にデジタル一眼をくっつけてしまうことです。(もちろんフィルムの一眼でもよいです)


こんなような部品を使います。





大判カメラにEOSをつけるアダプター




バック部のサイズに合わせた木や金属の板を用意して、例えばEOSなら、ジャンクのレンズからマウント部分だけ抜いて固定できれば、十分自作もできると思います。私にはすこし難しいと思っていたので、ヤフオクでタイミングよく見つかったときに買いました。そしたら、サイズが微妙にあわなくてグラグラしています。なのでブレが出ないよう注意が必要ですし、不用意に外れてカメラを壊すリスクも抱えています。


作るのはしんどいから買いたい!という方には、こちらで作っているようなので相談してみるとよいと思います。カメラおたくには夢のような製品をたくさん出しておられます。


ディスカバーフォト

私はこちらで、ニコンレンズをEOSにくっつけるアダプターを買いました。こまやかな要望にこたえてくれます。


そして、このアダプターを使って、大判カメラにEOSをくっつけます。





ジナーS




本来フィルムホルダーを入れるためのバック部分です。ここのピントグラスを外して、さっきのアダプターをつけます。





EOS接写リング




そのままではカメラとアダプターがつけられませんので、接写リングの長めのものを用意し、これを間にかませることによって、カメラがつけられるようになります。





EOSを大判カメラにつけるアダプター




ではさっそく外へ持ち出してみます。タイミングよく、家の外にユリが咲いております。これを撮っちゃいましょう。





ジナーS




こんな感じです。横から見ると





ジナーS



100年前のレンズと、戦後すぐのカメラと、出始めのころの初期のデジカメが融合しました!





ベリート ゆり




ジナーS ベリート ゆり




少し絞ると、普通の写りに近くなります。絞りを開けるほど、ソフト効果が強いです。絞ってみた写真はこちら。





ベリート 絞った




絞りを色々変えてみて、好みの描写を見つけるのも楽しい作業です。


三脚つけるとめんどくさいので、外して手持ちにしてみました。





ベリート ゆり




微妙なピントを追い込むのが難しくなる代わりに、構図の自由度はとても高くなります。いままでアップしたベリートの写真は、実は大部分が手持ちで撮ったものです。





手持ちで大判カメラ




へんなカメラを持った怪しいおじさんを見かけたら、それは結構な確率で「とりおた」かもしれません。白い目で見ないでいただけたらありがたいです。


この時撮った写真がたしかこれでした。





ベリート あじさい




ベリートの作品集をいつかまとめてみたいと思っています。

リンホフの距離計を取り外す

とりおたです。
だんだんと、大胆になってきて、ついに距離計の取り外しに挑戦しました。


大判カメラでは、主にピントグラスというところで、レンズが作った像を直接覗いて、ピント合わせや構図決めを行います。ところがこのリンホフには、ライカのような距離計がついており、ピントグラスを使わずにピントを合わせることもできるようになっています。


これは、手持ちで撮影することを考えてこういう機能をつけてあるのだと思います。


ところが、腐食の激しいこのおんぼろリンホフくんの距離計は、もちろん中がカビて曇っており、とても実用になるものではありません。まあ、中が綺麗だったとしても、私の技術ではこの距離計を用いて見事に撮影する、ということは無理そうなので、この重くてかさばって邪魔なだけの距離計は、外してしまおうと。


山岳写真の大家、白籏史郎さんも、距離計を外して使っておられるようです。ミーハーに真似をします。





リンホフテヒニカ 距離計




ここを取ってしまう予定です。ネジがさびているので、失敗の可能性もあります。慎重にいかなければ。





リンホフテヒニカ 距離計




蛇腹を外せたので、こうやって内側に見えるネジの頭にドライバーを入れて回すだけ、なはずなんですが。




リンホフテヒニカ 距離計




見事に外れました。ついでにバック部分も外すことができました。アルミのネジなので、ドライバーのサイズがぴったりか、もしくは少し大きい状態で、溝にはもちろんぴったり合っていることが大切らしいです。大きなドライバーを削って大きさを合わせ、おそるおそる回したら、無事外すことができました。





リンホフテヒニカ 距離計




ここも、ネジ4本を外す必要があります。しかもネジロックが塗ってあるようです。ここにすぐ攻め込まずに、少し様子を見ることにします。


あと、要の部分のネジで、さびが重症で、おそらく私の技術では回せないと思われるところがあります。ネジを破壊して、メスネジだけは守って外すということができないか、これから検索などで調べる予定です。


まだまだ続きます。

ソフトフィルター

とりおたです。
ニコンのレンズを常用しているので、52ミリ径のフィルターがたくさん必要なので、いつものカメラ屋さんで聞いたところ、山のようにたくさんのフィルターが。


まとめて売っていただいたので、何十枚もあって、よく調べないままほっておいたのです。部屋の片付けをしていて、よく見たら、ソフトフィルターを発見。よし、これは試してみようと。





ソフトフィルター




ファインダーみて、おお?と思いながら撮ったら、ピント合わせに失敗しました。背景の方だけ見て撮ったような感じです。





ソフトフィルター




若干柔らかいですが、思いっきりソフトというわけでもないようです。これで夜景なんかを撮ると、程よくにじんで綺麗になるのではないかと予想しています。花火なんかもよさそうですね。

やってみたことのないことは、やってみると、必ず失敗する

とりおたです。
連休なのでまったり好きな時間に寝ると、夜中の三時に目が覚めてしまいました。


気がつくとカメラいじりを始めています。
昼間、あわてて、プラスチック部品を割ってしまったので、そこをちゃんと直せるのか、さらにバラして見てみます。


ネジがひとつ、固着して外せないのですが、部品が割れたおかげで、割れてできたスペースからネジを抜いて、グリスを塗って、またそのスペースをくぐらせてから、アロンアルファで割れたところをくっつけました。


アロンアルファは、いそがなきゃいそがなきゃといつもあわてます。そして失敗してめちゃくちゃになります。


今回もそうなり、部品はくっつかず、指と指を接着しました。あー


何回も挑戦し、見た目がめちゃくちゃになりながら斜めにくっつきました。まあ、くっつけないよりましか。と、あきらめて次の作業へ。


こすれる部分にはグリスをぬりぬりし、原理を考えつつ組み立てしました。どうにかして、組み立て終わり、貼り革も貼ってから、気づきました。





リンホフテヒニカ分解




offという字があるパーツ。これの上下を間違えました。

ネジが問題なく回るのであれば、問題なく外して上下を入れ替えられます。しかし、固着しておそらくだめだろうと。

では、せっかく、あんなに苦労してくっつけたところをもう一回破壊して、上下を替えて、また接着するか?


30年来の友人に、似たようなことがあったときに、相談したことがありました。彼はそのときこう言いました。


破壊するしかないな

いや待て。なにか方法があるはず。
でも特にひらめきません。

いちかばちか、マイナスドライバーで頑張ろう。
ヤスリでドライバーのサイズを整え、決死の覚悟で回してみました。


やはり、ネジ山を見事に破壊して終わりました。
あーこれで、もうこのカメラも使用不能だ。
月と二眼レフ、存続の危機。


色んな思いが頭の中をかけめぐりました。そして気がつくと、プライヤーでネジをがっちりはさんで、力任せにねじっていました。


と、あっけなく外れました!
無事上下を入れ替えて、なんとか組み上げることに成功です!6時間も連続して作業していました。

へろへろです。


もっといろいろ写真があれば、様子もお伝えでき、さらに臨場感があがったものと思いますが、あまりにも必死だったため、写真を、撮る余裕が、ありませんでした。


尊敬する植松努さんの言葉に、やってみたことのないことは、やってみると、必ず失敗します、というのがあります。(この通りではなかったかもしれません。)それでも、やってみると、経験が増えて、成長できるということを実感しました。

それにしてもくたびれました。修理屋さんがどれだけすごいのか、おぼろにですが理解できました。

まだまだがんばります。

自分でカメラのオーバーホールに挑戦

とりおたです。
さーて、なんとかお盆休みに逃げ込んだ!さっそく山に登るぞ!と思いましたが、疲れが出てしまい、「山の日はどうせ混むだろう」という心の声もして、家でのんびりしてしまいました。


そうなると、やはりカメラいじりです。
リンホフとジナーの二台の大判カメラです。


以前は色んなカメラをバラしては、元に戻せなくなり、オシャカにしていたものです。そこで少し学習して、自分では開けないというのが決まりになっていましたが、大判カメラですと、要するにただの箱ですので、つくりもそこまで複雑ではなく、気をつければなんとかバラせるのでは?と思いました。


特に、リンホフくんは蛇腹がボロボロなので、自分で蛇腹を交換できたら嬉しいな、と思っておりました。ところがネジが奥まったところにあったりで、どのようにバラしたらいいのかわからなかったのです。


毎日眺めていたら、こうすればいけるのでは?とひらめいたので、思い切って分解を始めました。ほぼ全部のネジが錆びてるので、油をスプレーして24時間置く。ドライバーは、大きめのものをヤスリで削ってジャストサイズにしてから使う。そんなところまで気をつけてやりました。





リンホフテヒニカ分解




左の奥の方に白っぽくなった部品があります。これは白く錆びたもので、なんとか外して錆びを取りたい。また、これを外さないと、その下にある、蛇腹を固定してるネジを外すことができません。


いろんなパーツが邪魔して、ドライバーを入れられない状態だったのですが、いろいろに工夫したところ、なんとかドライバーを使えました。油をさして、1日置いてからネジを回しましたが、ネジを割ってしまうのではと、かなり緊張しました。





リンホフテヒニカ分解




無事外れたので、これからゆっくり錆びを取ってあげます。


今は、蛇腹を外してしまいたい。そうすれば、ヤフオクで売っている蛇腹を買って自分で取り付けることもできるようになります。





リンホフテヒニカ 蛇腹




外せました!けっこう、この瞬間は感動しました。





リンホフテヒニカ分解




蛇腹が外れたので、中から距離計を固定してるネジにリーチできます。距離計は全然使うことがないので、できれば外して軽量化を図りたいと考えています。


そして、もう一台の、ジナーもバラし始めます。






ジナーS分解




ここの六角レンチ、どれを入れてもピッタリのがなかったので、3mmのモノを50円で買ってきて、ヤスリで削ってピッタリにして回す作戦を実行しました。すると、当たり前のことですが、正確に面を削ることが出来ず、六角形がゆがんでしまいました。そして、それで無理やり回そうとして、ネジを少し傷めました。


罪悪感で夜も眠れなくなりました。と、、いいつついつしか眠っていて、朝になったら前向きに、ここからなんとかしなければ、と考えました。


諦めずにもう一回六角レンチを探そう。そしたら、3mmでもダメ、2mmでもダメ、インチのでもダメ、って困っていたところに、2.5mmというものを単品で発見。これを使ったところ、なんとピッタリで、見事外すことができました!





ジナーS分解




こんな風に中は汚いです。汚れを取って新しいグリスを入れたら、どのくらい作動がよくなるでしょうか。





ジナーS 分解




外したパーツをマジックリンで洗って、長年のうちに細かいとこに挟まった手垢などを落としていきます。古いグリスも落として、新しいのを塗りぬりします。





ジナーS 分解




スイングとシフトの作動に関してはなめらかにすることができましたが、一番肝心な、ピント合わせの作動が固いままです。ここもバラして掃除したいのですが、やり方がわからないまま1時間。


よく見ると、穴の奥にイモねじがあります。これは、短い六角レンチを使うと、なんとか回すことができそうです。わざわざ、簡単にはバラせないように、仕掛けがしてあるわけですね。すごい!


長年の経験により、疲れてきてから無理して作業すると、たいがい失敗しますので、今日はここまでにして、組み上げました。


バラすよりやはり、組む方が難しいですが、バラすときによく観察しておいたせいか、なんとか元どおりにすることができました。


二台ともいじくってみて思ったことは、部品の強度はリンホフのほうがあるようだなということです。


ジナーは、思いっきり締めなくてもきちんとロックがかかる設計になっているみたいなのですが、それでも力いっぱい締めてしまう人がいるとどこかで読みました。私の個体も、そんなふうに使われてしまっていたようで、バラしてみると、あちこちが傷んでいます。サビサビのリンホフのほうがむしろ、サビ以外はきちんとしている感じです。


自分で修理したカメラで撮影したら楽しいでしょうね。今はそれを夢見てがんばります。

ブロニカであじさい

とりおたです。
ブロニカで雨の中あじさいも撮っていました。気持ちを入れて撮ったつもりでしたが、ピントがきていません。ブロニカは、スクリーンの所に貼ってあるモルトが劣化すると、ほぼほぼもれなくピントが合わなくなるという。


私のはあまり使われていなかった個体なようで、傷もなくとってもきれいなのですが、ここだけは手を入れる必要がありそうです。


器用な人は自分でやっちゃうようですが、どうしたものかな。





ゼンザブロニカS2




たぶんここでは真ん中にピントを合わせたという記憶があります。きていません。





ゼンザブロニカS2




なかなか、曇りの日って緑がいい色がフィルムでは出なかったものですが、ベルビアは派手なので、ちょっと脚色された鮮やかな緑が出てきてしまいます。デジカメっぽい描写になってしまったかもです。


このニッコール135mmは、ネガで撮ったときに、まろやかで絵画的な写りだったと記憶しているので、次はネガで撮ってみようかなと。その前にピントをなんとかしないとなりませんね。

ゼンザブロニカS2

とりおたです。
昔と違ってなかなかフィルム1本撮り終わるのが難しいです。というか、現像コストなどが高くなったため、一枚一枚大事に撮るようになった結果、一日で撮り終わらないことが増えました。


それで、ゼンザブロニカの写真がなかなかできなかったのですが、やっと返ってきました。


12枚とも、ニッコールオート135mm f3.5です。カビカビだったため、1000円ほどで買えてしまいました。以前ブロニカを使っていたとき、このレンズと、カラーネガの相性がとてもいいなと、気に入っておりました。





ゼンザブロニカS2 ニッコールオート135mm




今回はポジフィルムです。ベルビアなので派手目な色ですね。少し露出オーバー気味です。





ゼンザブロニカS2 ニッコールオート135mm




ゼンザブロニカS2 ニッコールオート135mm




比較的優しい感じの写りですね。なつかしいです。
ガッシャンガッシャン音も賑やかで楽しいです。





ゼンザブロニカS2 ニッコールオート135mm




新海誠監督の描く、青空をイメージして撮りました。やはり露出オーバーになりました。


ブログの初期にあげた写真を再掲載してみます。こちらは北岳、11月でした。





ゼンザブロニカS2 北岳肩の小屋 ご来光




やはり使って楽しいこのカメラ。工夫しだいですごく色んなことができます。某相模原の有名なカメラ屋さんで、そういう知識をつけてもらい、古いレンズをブロニカにくっつけて、かなり楽しく撮影していました。また、少しずつ部品を集めて、そんなことも挑戦して行きます。やり方の紹介もしていきたいです。

ベリートで撮る神明の花火2017

とりおたです。
行けないはずの花火大会。急に予定が変わって、行けるようになり、あわてて用意をしたので、ベリート一本だけで撮ることになりました。少し離れたところからの撮影ですが、ベリートは、デジカメにくっつけると望遠なのでちょうどいいかな?と考えました。


ところが、昨日の台風による雨で湿度が高く、煙が滞留してしまって、昨年の、南部の火祭りと同じ状況になりました。


神明の花火2016

南部の火祭り 2016

Shinmei Fireworks 2016

あれから一年が経ちました。早いものです。


久しぶりに写真を撮ったので、カメラの操作にも手間取り、失敗作を量産しました。





神明の花火2017




ベリートらしい絵にはなったかもしれないです。





神明の花火2017




花火が速すぎて、大判カメラでもたもたピントを合わせようとしたり、構図を合わせようとしたりしていたら、とても間に合わないなと感じました。


これも、いい位置に入れば綺麗な絵だったかもしれないのですが。





神明の花火2017




失敗の写真も、生きた証。





神明の花火2017




たくさんの生きた証。





神明の花火2017




あきらめずに撮っていたら、いいと思えるものもいくつか写っておりました。





神明の花火2017




神明の花火2017




神明の花火2017




最後の写真が一番気に入りました。これが撮れたので、行ってよかったです。花火は難しいですが、やはり撮っていて楽しいので、この夏、再挑戦したいですね。

北岳山頂付近から富士を望む

とりおたです。
今年の夏はどうやら、山にも花火にも行かれない可能性が高くなっています。近所の田んぼすら撮ることができません。このままでは、ブログを続けていけるのか。


いや、お蔵出しという手がまだあります!
ということで昔の写真を引っ張り出して見ました。





北岳から富士を望む ローライコードIII rolleicord III




12〜3年ほど前の写真です。8月に北岳に登り、肩の小屋に泊まってご来光を撮り、下山する途中で撮ったものです。ローライコードIIIを一台だけ持っての登山でした。


日差しが強く、感度100のフィルムですら撮れない状態だったので、感度50のつもりで撮って、減感現像というのをやってもらいました。減感すると、色の鮮やかさが少し失われます。しかし、それのおかげでかえって自然な色になり、記憶に残っている風景に近いものができました。


露出データも覚えています。500分の1秒、絞りはf22です。これ以上露出を切り詰められないところだったので、簡単に覚えられました。


きっと今は体力もないので、こんなに上まで登ることはできないでしょう。


思い返せば、標準レンズしかついていない、二眼レフ一台だけ持っていった時のほうが、たくさんレンズを持っていった時より、心に残る写真が撮れたような気がします。


またこういうのを撮りたいと思っています。体を元に戻さないとなりませんね。焦らずに、一歩一歩できることをやっていきます。

リンホフテヒニカ アルミの腐食 その3

とりおたです。
ジナーSを入手してしまったら、リンホフくんが、「僕はもう要らないのかい」と言ったような気がしました。


いやいやそんなことは言っていないじゃない。これからもよろしく頼むよと、さびのお手入れをまた始めました。


一番気になっていた部分、ネジをおそるおそる外して、革をはがしてみました。





リンホフテヒニカ 腐食




案の定ここが一番悲惨でした。
古いカメラを入手して、貼り革の中がもこもこに膨らんでるときは、革の下はほぼ、もれなくこんな様子になっていると考えて良さそうです。


竹串でいつものように地道にはがしてゆきます。





リンホフテヒニカ 腐食




はがせばはがすほど、中の悲惨な状態があらわになってゆきます。


こういう作りのちゃんとしたカメラは、大切に扱えば一生ものどころではなく、次の世代まで使えるものなので、自分で所有しているんだというよりも、一時的にお借りしているんだというような気持ちが強いです。次の世代になるべくいい状態で渡してあげたい。


それにしてもひどいサビですが。


ジナーS その2

とりおたです。
あまりにも仕事が入って、夜はパタリと寝るだけ、という生活が続いていて、まったりカメラを磨くという、私の心の癒しである活動がまったくできておりません。


そんなときにこのジナーSをポチりまして、届くのを楽しみにしていました。あまり家にいないため、配送の方に迷惑をかけないよう、最寄りの郵便局での局留めでお願いしたのがまた失敗でした。


小さな郵便局で、土日は開いてない郵便局なので、届いているのに受け取れないという。もう少し遠くの、土曜もやってる郵便局に留めておけばよかったです。


というわけでやっとのことで、受け取ることができ、ワクワクしながら開けてみました。





sinar norma




どなたかのブログでこのカメラを、日本刀に通じる美しさである、と評していた方がいらっしゃいました。なるほどなあと思いました。


この個体は、とてもとても使い込まれていて、あちこち塗装がはげたりしています。そこがまたいい感じです。


レールクランプを止めるネジが、割れてるとのことだったので、そこのチェックを一番先にやりました。すると…





sinar norma




なにか、腐ってるかのようなフィーリングで、バラバラに崩れ落ちました。


このネジだけを中古屋さんをめぐって探すことにしましょう。気にしない気にしない。





sinar s linhof technicka




愛用のリンホフくんと並んで記念撮影。リンホフくんも大きいと思っていましたが、さらにでかい。おかげで大きなレンズも使えるでしょう。





sinar s




愛用のレンズ、ベリートくんもちゃんとくっつきます。





sinar s




sinar s




acoさんのブログを拝見していますと、カメラそのものを被写体にして、素敵な写真をたくさんアップされていて、とても勉強になりました。私は、カメラは単に道具で、被写体だという意識があんまりなかったので。このジナーSも、いい角度でいい場所で撮ってあげたら、なかなかいい感じになるのではないかと、これから楽しみです。


できたら、初めての方が大判カメラを使う場合の、大まかなガイドも記事にまとめられたらと思っています。


リンホフの手入れが終わらないうちにまたカメラを増やしてしまいました。あんまり増やすと全員をケアしきれなくなりますから、十分気をつけたいと思います。

ジナーSという大判カメラ

とりおたです。
リンホフテヒニカという大判カメラは、とってもがっちりしていて、折りたためて、欠点の少ないカメラなのですが、あえて弱点を挙げると、ボードのサイズが小さいため、大昔の巨大なレンズをつけるということはできないところです。


できるだけ機材はシンプルに。いろいろ欲しがるのではなく、限られたものを最大限に生かそう。そう思っていたのです。なので、巨大なレンズを使いたいなどと思わずに、少欲知足でいこう。


しかし、巨大なレンズは、ボケ味も全然違いますから、面白い写真ができます。しかも、いいレンズも、大判用のものは、ずいぶんと安くなってきてしまいました。昔憧れていた、高嶺の花のレンズが、とりおたのお小遣いで入手可能に、なってきています。


それだったら、大昔の巨大なレンズを使って、面白い写真を撮ってやれ。そのために、巨大なレンズをくっつけられる、大きなボードを持ったカメラが必要だなと。


そこへおそろしく安い掘り出し物が出てきてしまったので、即決でポチってしまったのが、ジナーSというカメラです。まだモノが届いていないので、写真はまた後日アップします。


お店で触らせていただいたことはありました。信じられないほど作動がなめらかで、操作しているだけで幸せな気分になりました。しかし極めて高価でしたので、自分で使うなんてことはまずないと思っていました。なので、届くのがとても楽しみです。


以前所有していた、11インチの巨大なベリートレンズも、このカメラだとくっつけることができます。


また、バックの部分だけ交換して、4×5インチ判のカメラから、5×7インチや8×10インチ判へと変化させたり、レールを継ぎ足して思いっきり接写したり、などといったいろいろなことができます。


その分大きく重くなり、取り回しは悪くなります。
カメラは小型軽量がいいのか、それとも大きく重くなっても高画質なものがいいのか。


このへんはいつも考えが揺れていて、きちんと決まったことがありません。今はちょっと大きなサイズの気分のようです。


フィルムだっていつまであるかわからないし、安くなったと言っても大判カメラを買ったら無駄になってしまうかも。そう思って躊躇されている方もいらっしゃるかもしれません。私も以前はそのように思っていましたが、デジタルとも大判カメラは相性が案外よく、仮にフィルムがなくなったとしても、使い道はあります。そのあたりも時間のあるときに、ゆっくり記事にしたいと思います。

洗濯機の水漏れ

とりおたです。
お洗濯をして、様子を見に行ったら、なんでだか台所と廊下が、水びたしです。


あわてて洗濯機を止めて、見てみると、排水ホースが劣化して切れていました。あちゃー。


ビショビショになりましたが、ピアノの部屋までは水が侵入せず、そこは不幸中の幸いでした。


「洗濯機のホース」で検索してみたところ、サイズさえ合えば、べつに東芝の洗濯機にパナソニックのホースでも大丈夫とのこと。サイズさえ合えば。


近所の電気屋さんにあわてて駆け込んだところ、パナソニック用のものしかなかったわけです。うーむ。


純正のものを取り寄せると二週間かかると言われたので、駄目元でパナソニックを買って、試して、ダメだったらそのときは取り寄せにしようと考えて、パナソニックに賭けてみました。


すると、いい感じにきつくはまり、みごと、水漏れなく、洗濯機が復活しました。


たいがい、こういうときの賭けは、ほんとにいつも失敗が多いのです。カメラ用品でも、たぶんこれはここにくっつくだろう。と、ヤマカンで購入したものが使えないということは本当によくあります。使えることがめったにない。


めったにないことが起こったため、記事に書いてしまいました。今回も写真がなくて申し訳ありません。

雨とあじさい

とりおたです。
なかなか写真を撮ることができずに一週間過ぎました。日曜日は、あいにくの雨でしたが、雨とあじさいが撮れるといいな、と、本栖湖まで出かけてみました。





本栖湖のあじさい




本栖湖のあじさい




本栖湖のあじさい




本栖湖のあじさい




やはり、ニッコールオートsc50mmは、開放でもあまり柔らかくありません。どちらかというとくっきりです。


しかし、浮き立つような立体感はいい感じがします。





本栖湖のあじさい




今回は全般にピントの位置がよくなかったかな。





リンホフテヒニカ ゼンザブロニカ




一年悩んで、結局買ってしまいました、ゼンザブロニカS2。売っては買いの繰り返しで、5台ほど私の元を通過したカメラです。この子はもうずっとうちにいる予定です。まだ、一本撮り終えなかったため、紹介はまた後日です。