リンホフテヒニカ アルミの腐食 その3

とりおたです。
ジナーSを入手してしまったら、リンホフくんが、「僕はもう要らないのかい」と言ったような気がしました。


いやいやそんなことは言っていないじゃない。これからもよろしく頼むよと、さびのお手入れをまた始めました。


一番気になっていた部分、ネジをおそるおそる外して、革をはがしてみました。





リンホフテヒニカ 腐食




案の定ここが一番悲惨でした。
古いカメラを入手して、貼り革の中がもこもこに膨らんでるときは、革の下はほぼ、もれなくこんな様子になっていると考えて良さそうです。


竹串でいつものように地道にはがしてゆきます。





リンホフテヒニカ 腐食




はがせばはがすほど、中の悲惨な状態があらわになってゆきます。


こういう作りのちゃんとしたカメラは、大切に扱えば一生ものどころではなく、次の世代まで使えるものなので、自分で所有しているんだというよりも、一時的にお借りしているんだというような気持ちが強いです。次の世代になるべくいい状態で渡してあげたい。


それにしてもひどいサビですが。


ジナーS その2

とりおたです。
あまりにも仕事が入って、夜はパタリと寝るだけ、という生活が続いていて、まったりカメラを磨くという、私の心の癒しである活動がまったくできておりません。


そんなときにこのジナーSをポチりまして、届くのを楽しみにしていました。あまり家にいないため、配送の方に迷惑をかけないよう、最寄りの郵便局での局留めでお願いしたのがまた失敗でした。


小さな郵便局で、土日は開いてない郵便局なので、届いているのに受け取れないという。もう少し遠くの、土曜もやってる郵便局に留めておけばよかったです。


というわけでやっとのことで、受け取ることができ、ワクワクしながら開けてみました。





sinar norma




どなたかのブログでこのカメラを、日本刀に通じる美しさである、と評していた方がいらっしゃいました。なるほどなあと思いました。


この個体は、とてもとても使い込まれていて、あちこち塗装がはげたりしています。そこがまたいい感じです。


レールクランプを止めるネジが、割れてるとのことだったので、そこのチェックを一番先にやりました。すると…





sinar norma




なにか、腐ってるかのようなフィーリングで、バラバラに崩れ落ちました。


このネジだけを中古屋さんをめぐって探すことにしましょう。気にしない気にしない。





sinar s linhof technicka




愛用のリンホフくんと並んで記念撮影。リンホフくんも大きいと思っていましたが、さらにでかい。おかげで大きなレンズも使えるでしょう。





sinar s




愛用のレンズ、ベリートくんもちゃんとくっつきます。





sinar s




sinar s




acoさんのブログを拝見していますと、カメラそのものを被写体にして、素敵な写真をたくさんアップされていて、とても勉強になりました。私は、カメラは単に道具で、被写体だという意識があんまりなかったので。このジナーSも、いい角度でいい場所で撮ってあげたら、なかなかいい感じになるのではないかと、これから楽しみです。


できたら、初めての方が大判カメラを使う場合の、大まかなガイドも記事にまとめられたらと思っています。


リンホフの手入れが終わらないうちにまたカメラを増やしてしまいました。あんまり増やすと全員をケアしきれなくなりますから、十分気をつけたいと思います。

ジナーSという大判カメラ

とりおたです。
リンホフテヒニカという大判カメラは、とってもがっちりしていて、折りたためて、欠点の少ないカメラなのですが、あえて弱点を挙げると、ボードのサイズが小さいため、大昔の巨大なレンズをつけるということはできないところです。


できるだけ機材はシンプルに。いろいろ欲しがるのではなく、限られたものを最大限に生かそう。そう思っていたのです。なので、巨大なレンズを使いたいなどと思わずに、少欲知足でいこう。


しかし、巨大なレンズは、ボケ味も全然違いますから、面白い写真ができます。しかも、いいレンズも、大判用のものは、ずいぶんと安くなってきてしまいました。昔憧れていた、高嶺の花のレンズが、とりおたのお小遣いで入手可能に、なってきています。


それだったら、大昔の巨大なレンズを使って、面白い写真を撮ってやれ。そのために、巨大なレンズをくっつけられる、大きなボードを持ったカメラが必要だなと。


そこへおそろしく安い掘り出し物が出てきてしまったので、即決でポチってしまったのが、ジナーSというカメラです。まだモノが届いていないので、写真はまた後日アップします。


お店で触らせていただいたことはありました。信じられないほど作動がなめらかで、操作しているだけで幸せな気分になりました。しかし極めて高価でしたので、自分で使うなんてことはまずないと思っていました。なので、届くのがとても楽しみです。


以前所有していた、11インチの巨大なベリートレンズも、このカメラだとくっつけることができます。


また、バックの部分だけ交換して、4×5インチ判のカメラから、5×7インチや8×10インチ判へと変化させたり、レールを継ぎ足して思いっきり接写したり、などといったいろいろなことができます。


その分大きく重くなり、取り回しは悪くなります。
カメラは小型軽量がいいのか、それとも大きく重くなっても高画質なものがいいのか。


このへんはいつも考えが揺れていて、きちんと決まったことがありません。今はちょっと大きなサイズの気分のようです。


フィルムだっていつまであるかわからないし、安くなったと言っても大判カメラを買ったら無駄になってしまうかも。そう思って躊躇されている方もいらっしゃるかもしれません。私も以前はそのように思っていましたが、デジタルとも大判カメラは相性が案外よく、仮にフィルムがなくなったとしても、使い道はあります。そのあたりも時間のあるときに、ゆっくり記事にしたいと思います。

洗濯機の水漏れ

とりおたです。
お洗濯をして、様子を見に行ったら、なんでだか台所と廊下が、水びたしです。


あわてて洗濯機を止めて、見てみると、排水ホースが劣化して切れていました。あちゃー。


ビショビショになりましたが、ピアノの部屋までは水が侵入せず、そこは不幸中の幸いでした。


「洗濯機のホース」で検索してみたところ、サイズさえ合えば、べつに東芝の洗濯機にパナソニックのホースでも大丈夫とのこと。サイズさえ合えば。


近所の電気屋さんにあわてて駆け込んだところ、パナソニック用のものしかなかったわけです。うーむ。


純正のものを取り寄せると二週間かかると言われたので、駄目元でパナソニックを買って、試して、ダメだったらそのときは取り寄せにしようと考えて、パナソニックに賭けてみました。


すると、いい感じにきつくはまり、みごと、水漏れなく、洗濯機が復活しました。


たいがい、こういうときの賭けは、ほんとにいつも失敗が多いのです。カメラ用品でも、たぶんこれはここにくっつくだろう。と、ヤマカンで購入したものが使えないということは本当によくあります。使えることがめったにない。


めったにないことが起こったため、記事に書いてしまいました。今回も写真がなくて申し訳ありません。

雨とあじさい

とりおたです。
なかなか写真を撮ることができずに一週間過ぎました。日曜日は、あいにくの雨でしたが、雨とあじさいが撮れるといいな、と、本栖湖まで出かけてみました。





本栖湖のあじさい




本栖湖のあじさい




本栖湖のあじさい




本栖湖のあじさい




やはり、ニッコールオートsc50mmは、開放でもあまり柔らかくありません。どちらかというとくっきりです。


しかし、浮き立つような立体感はいい感じがします。





本栖湖のあじさい




今回は全般にピントの位置がよくなかったかな。





リンホフテヒニカ ゼンザブロニカ




一年悩んで、結局買ってしまいました、ゼンザブロニカS2。売っては買いの繰り返しで、5台ほど私の元を通過したカメラです。この子はもうずっとうちにいる予定です。まだ、一本撮り終えなかったため、紹介はまた後日です。

アケビコノハとの遭遇

虫との遭遇シリーズ第2弾、アケビコノハ編です。


遠い昔に仙台に住んでいたころ、秋も深まった11月に、完全に陽が落ちた夕方、もうこんな寒い時期に、虫はそんなにいないであろうと、電気をつけた部屋に窓を全開にして、乾いた洗濯物をポンポン放りんでいました。


すると、部屋の中から、ぶるーん という扇風機の音がします。


あれ?扇風機、とっくに押入れにしまったよな。
どうしたことだろう。と、中へ入って見てみますと、巨大な蛾がブンブン飛んでいます。


わたしは、ゴキブリよりもずっと蛾が苦手です。蛾を恐れるあまり、部屋中蛾だらけになって、逃げると蛾が追いかけてくるという夢をよく見るくらいです。そのくらいおそろしい蛾の、超巨大なのがこともあろうに部屋に進入してしまった。


もうこのアパートを放棄してばっくれようか。そこまで悩みました。


アケビコノハくんはゆうゆうと台所へ飛んで、片隅に止まりました。


おそるおそる近づいてみると、完全に枯葉と同じになってます。ほほう、見事な。と感心しつつも、その気持ち悪さにも感心しました。


さて、こいつをどうしたものか。

近寄りたくないので、新聞紙を丸めて、遠くからぶつけます。そしたら飛んで、偶発的にでも、開けてある窓から逃げてくれるのではないかと。かなりやぶれかぶれな作戦です。


ところが、いっさい当たらないんです。これが。


しかたない。ここは部屋をよごしても、つぶそう。


そのように悲壮な覚悟をかため、新聞紙を筒状に丸めてバットのようにして、ぶん。と叩いてみました。


空振りました。やつは微動だにしません。
なかなか腹が据わっています。
虫ながらあっぱれ。


次はもうほんとに潰すつもりで、ぶん。と叩いたところ、蛾にダメージを与えずに、一番いい角度で当たり、窓から飛んで逃げてゆきました。あわてて全部の窓を閉めたことは言うまでもありません。


あんなにほっとしたことはありません。


その後山梨に住むようになり、3度ほどアケビコノハくんに再会しました。


部屋の中に入ってこられると困りますが、外で蛾を見るのは案外好きだったりします。なぜ、このようなグロテスクな生き物がいるのだろう?という興味なのか、単なる怖いもの見たさなのか。

今住んでいるところでも、洗濯物を干している最中に、私に向かってぶるーんと飛んできたことがあります。相変わらずでかかったです。


もしアケビコノハを見たことがなく、ちょっと見て見たいという場合は画像検索で簡単に出ます。しかし、苦手な方にはあまりおすすめしません。


そして、現物を撮影できるチャンスがありましたら、しておきます。掲載するかはその時考えます。

カメラいじりの苦悩

とりおたです。
調子の悪いカメラがあるときに、精密ドライバーで開けて、自分で整備してみたいという風に思う人はたくさんいると思います。まあ、最新のデジカメなどは、バラしたところでほぼどうにもならないと思いますが、(いや、それをこなしてる強者さんもいらっしゃいますが)まだしも古い機械式のカメラですと、なんとかなる場合もある?と信じて開けてしまうわけです。


長いカメラ趣味で、自分で開けてまともになったものを、割合で言うと、成功率は1割に満たないです。どこまで分解するかにもよるのですが、開けて元に戻すだけでも難しい上に、調子をよくするというのは至難の技です。


ネジの頭をなめないようにするには、大きめのドライバーをヤスリで削り、ネジとドライバーを、完全にぴったりにさせて回す。また、ネジの中が錆びてる可能性もあるわけなので、やたら力いっぱい回すのではなく、油をさして1日おくとか、かなり慎重さが要求されます。


かなりのカメラを壊してしまってからここまで悟るに至ったわけですが、そうしてもやはりうまくいかないことはありますね。特にグリスの塗り方が難しいと感じます。プロの人は何十ものグリスを場所で使い分けるといいますし、難しさは想像を超えています。


最近いじっているリンホフテヒニカですが、やはりアルミの腐食が気になり、貼り革をはがしてサビを削り落とす作業をしています。ところが、少し分解しないと貼り革がはがせない部分があり、ここで手が止まってしまいました。


ネジはもれなく錆びています。無理に回すと中で折れるかもしれません。そうなるとやっかいです。


やはり、専門家に依頼した方が安全かもしれません。


そんなこんなを2年近く悩んでいたりします。貴重な文化遺産ですので、失敗して壊すのは避けたいですし。


しかし、自分で直せたらこんな楽しいことはないでしょうね。いろんなブログを読み漁るのですが、見事に何百台も修理されている人の記事を見ると感動します。そして、自分にはとても無理そうだなとも思います。


こんなことで悩まないように、はじめから、あまり傷んでないカメラを買うのがいいのかもしれません。