アケビコノハとの遭遇

虫との遭遇シリーズ第2弾、アケビコノハ編です。


遠い昔に仙台に住んでいたころ、秋も深まった11月に、完全に陽が落ちた夕方、もうこんな寒い時期に、虫はそんなにいないであろうと、電気をつけた部屋に窓を全開にして、乾いた洗濯物をポンポン放りんでいました。


すると、部屋の中から、ぶるーん という扇風機の音がします。


あれ?扇風機、とっくに押入れにしまったよな。
どうしたことだろう。と、中へ入って見てみますと、巨大な蛾がブンブン飛んでいます。


わたしは、ゴキブリよりもずっと蛾が苦手です。蛾を恐れるあまり、部屋中蛾だらけになって、逃げると蛾が追いかけてくるという夢をよく見るくらいです。そのくらいおそろしい蛾の、超巨大なのがこともあろうに部屋に進入してしまった。


もうこのアパートを放棄してばっくれようか。そこまで悩みました。


アケビコノハくんはゆうゆうと台所へ飛んで、片隅に止まりました。


おそるおそる近づいてみると、完全に枯葉と同じになってます。ほほう、見事な。と感心しつつも、その気持ち悪さにも感心しました。


さて、こいつをどうしたものか。

近寄りたくないので、新聞紙を丸めて、遠くからぶつけます。そしたら飛んで、偶発的にでも、開けてある窓から逃げてくれるのではないかと。かなりやぶれかぶれな作戦です。


ところが、いっさい当たらないんです。これが。


しかたない。ここは部屋をよごしても、つぶそう。


そのように悲壮な覚悟をかため、新聞紙を筒状に丸めてバットのようにして、ぶん。と叩いてみました。


空振りました。やつは微動だにしません。
なかなか腹が据わっています。
虫ながらあっぱれ。


次はもうほんとに潰すつもりで、ぶん。と叩いたところ、蛾にダメージを与えずに、一番いい角度で当たり、窓から飛んで逃げてゆきました。あわてて全部の窓を閉めたことは言うまでもありません。


あんなにほっとしたことはありません。


その後山梨に住むようになり、3度ほどアケビコノハくんに再会しました。


部屋の中に入ってこられると困りますが、外で蛾を見るのは案外好きだったりします。なぜ、このようなグロテスクな生き物がいるのだろう?という興味なのか、単なる怖いもの見たさなのか。

今住んでいるところでも、洗濯物を干している最中に、私に向かってぶるーんと飛んできたことがあります。相変わらずでかかったです。


もしアケビコノハを見たことがなく、ちょっと見て見たいという場合は画像検索で簡単に出ます。しかし、苦手な方にはあまりおすすめしません。


そして、現物を撮影できるチャンスがありましたら、しておきます。掲載するかはその時考えます。

2 件のコメント:

旅芸人 さんのコメント...

現物の撮影ができたらラッキーなのかアンラッキーなのか...ヽ(´▽`)/
ぼくも蛾はちょっと苦手なので、検索はしないことにいたします。

とりおた さんのコメント...

旅芸人さんこんばんは。
おそらく、もう再会しないことを願って、写真の掲載もできないことを願います。
フランス人は、蝶と蛾の区別をせず、どちらも愛でると聞いたことがあります。すごいなあ。